2013/10/23

教授回診

 絶食と点滴で3週間。おかげで体調はすこぶる良好。早朝に院内をぐるぐる歩き回って、4000歩。そう、万歩計を持参している。腹痛は全く無い。熱もない。点滴さえしていなければ、普通の人、に見えると思う。それがこの病気の辛いところでもある。他人にわかってもらえにくいし、自分でも気付きにくいから。
 
 今日は午前中に教授回診。いやあ、懐かしい。以前は自分もあちら側にいた。あの行列をこちら側から眺めるのも楽しいものだ。今日は治療後の食事についての意見が、教授と主治医とで違っていた。まあそんなこともありますよ。人間ですから。むしろ全て一致していたら気持ち悪い。それは芝居かと疑いたくなる。

 でもそう思えるのは、以前にむこう側にいたからかもしれない。相手の立場を理解するのはとても難しいことだ。患者さんの立場からしたら、主治医と教授の意見が異なるのは、きっと困るだろうな。どちらが正しいとか、どちらが間違っているとか、多くの場合はそういう問題ではない。医療に携わる者として、意見が異なるだけだ。そして医療というのは、科学的な側面がありながら、人によって判断が異なることが、非常に人間味があってよい。
 
 私は日常の様々な場面で不満を持つ。1時間に1回か、いや数分に1回かもしれない。でもきっとそれらは全て私の立場からしか事象を見ていないからなのだろう。少しだけでも立ち位置を変えることができれば、景色も変わるし、感じ方も異なるのだろうな。自分の病気のためにも、ポジティブになろうと思う。少し心の足を使って、景色を変えてみよう。

0 件のコメント:

コメントを投稿